調べものをしたい時は


調べものの方法

知りたいこと、わからないことを調べたい時には次のような方法があります。

(1)本、その他の資料で調べる

(2)図書館などを利用する

(3)インターネットを利用する

(4)専門家などに尋ねる

(5)調査や観察、観測、実験などをする

図書館を使いこなす

 調べものをしたい時に、一般的によく使われるのは図書館です。図書館の上手な使い方を知っておくと役に立ちます。公共図書館を利用する場合のポイントをまとめておきます。

 

  地元の図書館の場所、交通アクセスを確認する。

  開館日時を確認する。

  貸し出しの条件(期間、冊数など)を確認する。

  書庫に所蔵されている本もあります。パソコン、目録カードで調べられます。

 

 多くの公共図書館では下記のサービスも受けられます。

  必要な部分を館内でコピー(複写)する。

  貸し出し中の本を予約する。

  他の図書館から取り寄せてもらう。

  購入してほしい本をリクエストする。

 

 わからないことああれば、職員(司書)に尋ねましょう。

 

*参考になるウェブサイト

日本図書館協会

 公共図書館、大学図書館などのリンク集があります。

 

カーリル

 公共図書館、大学図書館などの蔵書と貸し出し状況を検索できます。 

 

 

 

図書館の種類

 図書館には、公立図書館、国立国会図書館、大学図書館、学校図書館、専門図書館などがあります。他に、子ども文庫、点字図書館、病院患者図書館、マイクロライブラリーなどもあります。また、図書室が併設されている博物館や美術館などもあります。

 

 

日本十進分類法

 公共図書館などの本には「請求記号」と呼ばれる数字を記したラベルが貼ってあります。日本十進分類法という仕組みにもとづく数字です。本は、まず0~9の10種類(第1次区分:類)に分類されます。それをより細かく10種類(第2次区分:綱)に、さらに10種類(第3次区分:目)へと分類していきます。

  例えば、漫画の描き方の本を探したい場合を考えます。まず、芸術の区分である7、その下の区分であのる72(絵画)、さらにその下の区分である726(漫画、挿絵、童画)へと絞り込んでいきます。料理について調べたい場合は、工業(技術、工学)の5から家政学、生活科学の59、食品、料理の596へと絞り込んでいきます。

 なお、日本十進分類法は英語ではNippon  Decimal  Classification(NDC)と呼ばれます。

 公共図書館などの棚はこの基準で構成されています。自分がよく利用する図書館では、どのあたりにどの棚があるか頭の中にイメージをつくっておくと、本を探す時に便利です。 

 0 総記 情報、図書館、本、雑誌、新聞、全集、郷土資料、博物館など
 1  哲学 東洋哲学、西洋哲学、倫理学、心理学、宗教、神話など
2 歴史 日本史、アジア史、アフリカ史、ヨーロッパ史、南北アメリカ史、伝記、地理、紀行など
3 社会 政治、法律、経済、統計、社会、教育、民俗学、軍事など
4 自然 数学、物理、化学、宇宙、地球、植物、動物、医学、薬学など
5 工業 建築、機械、電気、金属、化学工学、製造業、家政学など
6 産業 農業、園芸、林業、水産業、商業、交通、通信など
7 芸術 絵画、写真、工芸、音楽、演劇、映画、スポーツ、娯楽など
8 言語 日本語、中国語、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ロシア語など
9 文学 日本文学、中国文学、英米文学、ドイツ文学、フランス文学、ロシア文学など

 

 参考図書

 図書館の参考図書コーナーは大げさに言えば、人類の知識と記録の集積地です。さまざまなことがらについての情報を集めた本、文献についての情報をまとめた本などを参考図書(refarence  books,  rearence  work)といいます。

辞典、事典、図鑑、便覧、用語集、年鑑、年表、統計、白書、地図帳、法令集、書誌(書名、著者名など本についての基本的な情報を集めたもの)などが含まれます。基本的に館内のみで利用できます。日本十進分類法により配列されています。

 例えば、私(運営者)が住んでいる地域の公共図書館には、文学関係の専門事典では『ヘミングウェイ大事典』(勉誠出版)、『アガサ・クリスティ大事典』(柊風舎)、『水滸伝人物事典』(講談社)、『宮沢賢治大事典』(勉誠出版)などが置かれています。

 

レファレンスサービス

 何か知りたいこと、調べたいことがある場合、図書館の職員に手伝ってもらうことができます。例えば、調べたいテーマについて説明されている本や雑誌、知りたい事柄についての事実が書かれている本を紹介してもらえます。文学作品の題名はわかるけれども作者名がわからない時、ある論文がどの雑誌に載っているかわからない時にも調べてもらえます。

 ただし、答えてもらえない場合もあります。例えば、宿題や懸賞問題の答え、法律・医療相談、個人のプライバシーを侵害する事柄などです。

 

郷土資料

 公共図書館にはその所在する地域に関連する本や資料が集められています。歴史、文化財、民話、伝説、地名、方言(地域語)、人物に関する本のほかに観光案内、役所・議会の刊行物、地域にゆかりのある文学者の作品などが含まれます。図書館によっては古文書や古地図、特色のある蔵書などを所蔵しているところもあります。

 

専門図書館

 特定の分野、主題についての資料を豊富に所蔵している図書館もあります。いくつかの例をあげておきます。アジアの歴史や文化に関する資料を所蔵している東洋文庫(東京都文京区)、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(ドイツの文学者)に関連する資料を所蔵している東京ゲーテ記念館(東京都北区)、映画に関する資料を所蔵している国立映画アーカイブ映画専門図書室(東京都中央区)・松竹大谷図書館(東京都中央区)などがあります。

 

文学館

 主に近代文学や文学者に関する資料を所蔵、展示している施設です。地域の作家に関する資料、特定の作家に関する資料などそれぞれの収蔵品に特色があります。

 

 日本近代文学館(東京都目黒区)

 本、雑誌、作家の原稿など約120万点の資料を所蔵しています。資料のコピーサービスもありま す。展示室、閲覧室、会議室、喫茶室などを利用できます。

 ウェブサイトには全国文学館協議会に加入している文学館の一覧のページもあります。